こどもの歯科その他

永久歯の本数が少ない

ヒトの永久歯は、親知らず(智歯)を含め32本あります。しかし、特に原因がなくて、永久歯を1,2本生まれつき欠く(先天欠如)ことがあります。日本人では、智歯を先天欠如する割合は30%前後、それ以外の永久歯は1〜9%と報告されています。智歯以外では、上下顎第二小臼歯、下顎中切歯、上顎側切歯などが欠如しやすいようです。

これに対し、乳歯の先天欠如がみられることは、乳前歯が癒合歯となって歯数が減少する以外ほとんどありません。すなわち、後継永久歯を欠く乳歯が少なからず存在します。乳歯20本は、6歳から11歳頃にかけて脱落交換していきますが、後継永久歯を欠如すると、脱落時期は著しく遅れます。歯髄や歯周組織が健康であれば、乳前歯で5〜10年、乳臼歯で10〜20年さらに長く歯列内で機能を営むことも稀ではありません。

歯列内の歯を1本でも欠くと、両側の歯が傾いてくるなど、いずれ歯列咬合関係が乱れます。ブリッジやインプラント、入れ歯などのいわゆる補綴(ほてつ)処置が必要となりますが、歯を固定する補綴処置が可能となるのは成長終了期以降であり、入れ歯は着脱が面倒でむし歯に罹患しやすくもなります。したがって、後継永久歯のない乳歯はできるだけ長く健康に機能させ、補綴処置を最大限遅らせるのが望ましいといえます。

永久歯の本数が多い(過剰歯)

ヒトには本来の歯と異なる余分な歯が1,2本みられることがあり、過剰歯と呼んでいます。過剰歯のほとんどは上顎切歯部に観察され、その頻度は3〜5%ほどで、男児に多く認められます。切歯より小さく単純な形態(栓状歯)がほとんどであり、通常の萌出方向の順生歯と鼻の方を向いている逆生歯に分けられます。

6歳男児、上顎中切歯間の順生過剰歯

過剰歯が上顎歯槽骨内で存在する位置によっては、永久切歯の萌出や歯列形態に問題を生じます。順生過剰歯は遅からず萌出してきますので、レントゲン診査で発見されてもすぐには処置をせず、萌出後直ちに抜去します。歯並びの問題は、あらためて治療することになります。

一方、逆生過剰歯は歯槽骨内に埋伏したままですので、抜去には、口蓋の歯肉を剥離して過剰歯周囲の骨を削除する小手術を必要とします。ただし、すべての埋伏過剰歯を抜去するわけでなく、歯列咬合への影響が認められなければ経過観察となります。過剰歯摘出には局所麻酔下で1時間ほどかかり、入院は特に必要ありません。手術時期としては、過剰歯周辺の永久中切歯の歯根形成が2/3以上進んだ時期、おおむね8歳前後が適当と考えます。

関節雑音

口をあけると音がする(関節雑音)、顎の関節が痛い、あきにくいを主症状とする疾患を顎関節症といいます。10代前半から散見され、10代後半から20 代に多く発症します。原因として噛み合わせの乱れ、ストレスなどの心理的要因の両者があげられていますが、まだ確定されてはいません。

中、高校生の同一集団における顎関節症の発症を経年的に調査した研究では、主症状の発生頻度の増減が認められます。初発症状としては関節雑音が多いのですが、必ずしも重症化していくとは限りません。三つの症状が揃っても、一過性であり自然に消退することもみられます。したがって初期のうちは、本格的な咬合治療や観血的治療は避けるべきであり、関節の負担を軽くするスプリント療法が適当と思います。

スプリント療法では、ボクシングなどで用いられるマウスピースを小さくしたような装置を、就寝時を中心に、歯列上に装着します。咬合を僅かに挙上することにより、顎関節にかかる負荷を減少させ、安静化を図ります。多くの症例で、装着数日後には症状が緩和し始めるようです。3ヵ月ほど装着を継続した後、経過観察を行います

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